かかとの痛み『足底腱膜炎』

足底腱膜炎 足トラブル

Eテレ 今日の健康『解決!あしのトラブル』をまとめました
3日目足裏・かかとの痛み『足底腱膜炎』です。
足の裏のかかとからそれぞれの足指に向かって繊維状の丈夫な組織が膜のように広がり足を安定させています。
これを足底腱膜といいます。足底腱膜には足のアーチを支えて地面からの衝撃を和らげる働きがあります。
この足底腱膜に強い痛みがでるのが、足底腱膜炎です。

足底腱膜炎と診断されたケース

60代男性Aさんの場合
事務方の会社を退職し、毎日運動するなど活動的な生活をしていました。
ある朝起きて立ち上がると、かかとから土踏まずにかけて痛みを感じました。
痛みは日ごとに強くなり、ついには歩けないほど痛くなりました。
Aさんは足底腱膜炎になっていたのです。

足底腱膜炎ってどんな病気?

腱膜炎というと、腱膜の炎症のように思われがちですが、足底腱膜のコラーゲン繊維が小さな部分断裂をあちこちで引き起こす腱膜の損傷です。
かかとや足裏の痛みで受診する人がふえており、その多くが足底腱膜炎と考えられています。

足底腱膜炎を引き起こす2つの特徴

●青年期・壮年期・・・スポーツをよくする人
マラソン、ジョギング、登山、サッカーなど長距離を走るスポーツを行う人が発症するケースが多い
:足底腱膜のコラーゲン繊維は丈夫ですが、過剰にスポーツすることで部分的に断裂を繰り返すために足底腱膜炎をお引き起こします。
●高齢者・・・急に運動を始めた人など、脚の負担が多くなって発症することが多いようです。
:足底腱膜のコラーゲン繊維が弱くなっているため、激しい運動でなくても簡単にコラーゲン繊維が断裂して足底腱膜炎を引き起こすケースが多くなっています。

足底腱膜炎の原因 なぜ起こる?

結論から言いますと、ふくらはぎの筋肉とアキレス腱の柔軟性がなくなってしまうと、踏み返しの時に足底腱膜に負担がかかり足底腱膜炎につながってしまうのです。
歩く・走る動作のメカニズムを説明します

足底腱膜炎のチェック

1.椅子に腰かけます
2.片足を反対の足の膝にのせます
3.のせた足の親指を反らせます
⇒足底腱膜がはります(痛みが出ることがあります)
4.さらに足の裏を指で押します
特にかかとの骨の前側を重点的に押します

この時、3~4の動作で痛みがある場合は、足底腱膜炎の可能性があります。

アキレス腱とふくらはぎの固さチェック

★後ろに布団や毛布を引いてからおこないます★

1.布団を後ろに、足を平行にして立ちます
2.ゆっくりと腰を下ろしていきます
この時、かかとを床から決して離さないように注意します

バランスを崩したり、尻もちをついてしまうようならアキレス腱、ふくらはぎの筋肉が固くなっていることが考えられます。
これも足底腱膜炎が疑われます

セルフチェックで足底腱膜炎の可能性が感じられるようなら、整形外科をすみやかに受診することをおすすめします。

足底腱膜炎の診断

セルフチェックで異常に気付いたら、整形外科で検査を受けることが大切です。

医療機関でのチェック項目
●痛みの特徴を確認
●足底腱膜・ふくらはぎの触診

<足底腱膜炎を疑われた場合>

超音波検査・MRI・X線などの画像検査にすすみます

画像検査では、かかと足底腱膜の境目に骨の突起(骨棘)の有無を確認したり、細く黒いバンドとして見える足底腱膜が、断裂部の白い部分が確認できたり、黒いバンドが厚くなっているなどから診断できます。
高齢者の場合、かかとの痛みの原因として骨粗鬆症が進行し、かかとが骨折が起きている可能性があります。
この画像診断で骨粗鬆症を除外し、足底腱膜炎を診断できます。

足底腱膜炎の治療

画像診断などで、足底腱膜炎と診断されてからはどんな治療法があるのでしょうか?

●発症直後:非ステロイド系抗炎症薬内服 湿布などの外用薬
●継続的に痛みが強く:局所麻酔薬 ヒアルロン酸(自費診療)注入

装具療法

かかとにつけるクッション

靴の中に入れて足底腱膜への衝撃をやわらげ
かかとを高くすることでアキレス腱が緩む効果もあります

投薬と装具療法で痛みが和らいだらストレッチ療法にすすむ

ストレッチ

1.ふくらはぎのストレッチ
・伸ばしたい方の脚を後ろに大きく引く
・両手を膝に乗せ重心をゆっくり前に移動していきます
これを両足2~3回繰り返します

2.ダイナミックなアキレス腱ストレッチ

ダイナミックなアキレス腱ストレッチ

注意)階段など段差が固定された場所で手すりなどにつかまってください
・つま先を台に乗せ、かかとは宙に浮かせます
・後ろに体重をかけながら、ゆっくりかかとを下げていきます
・元に戻します
ゆっくり何回か続けます

こうしたストレッチを継続することで、足底腱膜の痛みが軽減して痛みの再発に対しても効果を発揮します。

体外衝撃波治療

皮膚から1.5㎝のところに集中する衝撃波を照射します。
1回10分、1週間に2、3回照射します。
2012年より保険診療。
衝撃波は痛みを感じとる神経を変性させ、痛みを伝える物質を減少させる、新しい血管が誘導されることが症状を改善させると考えられています。

手術療法

内視鏡を使って足底腱膜を切離します。
損傷している足底腱膜を半分切除(損傷部位から痛みを誘発する物質がなくなるから)切れ目を入れることで、足底腱膜の緊張が和らぎ、痛みを軽減されるといわれている。
手術直後から痛みが改善する場合と、2~3ヵ月かかることもあります。
ふくらはぎの緊張が激しく痛みが継続する場合は、ふくらはぎの筋肉の筋膜とアキレス腱を延ばす「筋腱延長手術」を行うこともあります。

足底腱膜炎まとめ

足の裏の腱膜があちこちで断絶することでおきる足底腱膜炎で伝えたいこと。
それは・・・
足底腱膜炎は炎症ではなく、腱膜の損傷ですから十分な休養が必要です。
足底腱膜のコラーゲン繊維が断裂しないように、クッションの良いスポーツシューズを選び運動をおこなった後は十分にふくらはぎのストレッチをして、筋肉を柔軟に保つようにしてください。