偏平足 先天的と後天的

正しい歩行

「偏平足だと足が遅い」とか、「偏平足だからすぐに足が疲れる」なんて都市伝説みたいな話をよく耳にします。

偏平足=足裏の内側縦アーチがない状態をいいますが、その本質を探ってみたいと思います。

偏平足を簡単チェック

偏平足かどうか、簡単にチェックできる方法があるので、「偏平足かしら?」と不安に思ったら、お試しください。

お風呂上りなど、足の裏が濡れた状態で、珪藻土マットや平らな床(フローリング)に新聞紙を敷いて、その上に上がります。
後は、足をあげて、濡れた足跡を確認してみてください。

足裏全体、べったりと跡が付いているでしょうか?
内側にアーチが描かれているでしょうか?
アーチが描かれていれば、見た目が偏平足のようでもしっかり「土踏まず」がある証拠です。
足裏全体の跡がベッタリと付いていれば偏平足と言えます。

その他にも、普段は着慣れた靴底を見て靴底の〝内側がすり減っている″状態も、
着地の際に足のアーチが潰れているすなわち、偏平足である可能性が高いといえます。

偏平足の原因

1.先天性
生まれつき、足の骨の配列に異常があると偏平足になります。骨の異常によって、土踏まずのアーチ構造をつくることができなくなるためです。
先天的なものは遺伝が多く、お父さん・お母さんに偏平足の悩みがある場合はお子さんにも同じような症状があることがとても多いそうです。

2.後天性 普段の行動が原因
足裏を使わないことで 筋肉や靭帯(じんたい)が正常に育たない場合、偏平足になりやすくなります。
偏平足の原因の90%が「静力学性偏平足」とよばれるものです。
静力学性とは、定期的な普段の行動によるものです。その理由として、以下の状態が考えられます。

・加齢
・長時間の立ち作業
・スポーツによる使い過ぎ
・肥満による過度に体重がかかっている
・お子さんや寝たきりの方にも多い傾向
成長過程の小さなお子さんや、長く寝たきりになっている方なども、筋力や靭帯が弱り、偏平足になります。
疲労が蓄積されて起こる場合は、痛みが出やすくなります。

3.かかとの骨の骨折が原因
かかとの骨の骨折によりおこるものです。骨折した際には痛みがあるため、かかとには体重をかけることができません。
すると、土踏まずやほかの部位に体重がかかり、靭帯が伸びて偏平足になることもあります。
骨折が完治することで、重度の偏平足でなければ治る可能性は高いでしょう。

偏平足にならないための予防

足指の筋肉はアーチを支えるのに重要です。
これを鍛えるためには裸足での生活を心掛け、足指を使うようにします。
アキレス腱が硬くなっているので、ストッレッチ体操を行います。
予防には適正体重を保つことが大切です。

偏平足が引き起こす症状・悪影響

・膝・股関節・腰痛・肩こりなどの関節炎
・歩行障害
・足の痛み(長時間の立位・歩行で疲れやすい)
・下肢の関節障害(偏平足は外反母趾を誘発)
・O脚

長時間の歩行が負担になったり、歩行困難などの症状によって外出しなくなります。すると、出不精が肥満につながって、やがて“寝たきり”の原因となる、ロコモティブシンドロームに陥る可能性も出てきます。

自らの足で歩かなくなると、生活の活動範囲がとても狭まってしまいます。そうならないために、足裏からも健康を考えていきましょう

偏平足は治せる?対応策

運動で筋肉・靭帯向上させ、偏平足を克服

毎日・毎週、定期的に運動をするようにしてみてはいかがでしょうか?

*ウォーキングなどの軽い運動

*タオル掴み(偏平足の予防・改善に効果を発揮!)

⇒1.まず椅子に腰かけ地面にタオルを敷きます。
2.敷いたタオルに片足で踏み、指先だけでタオルを引き寄せます。
3.15回×3セット目安に行います(慣れてきた人は立った状態で行いましょう。)
この時、常に膝が正面に向いているか、チェックしながら行いましょう。

*足指でグーチョキーパーをする⇒「足底筋膜」を使っているイメージを持って、大袈裟にやってください。

*タオル綱引き⇒子供さんの場合は、お父さん・お母さんと遊び感覚ですると、双方足指と足裏の筋肉を鍛えます。楽しく取り組むことができるので、オススメです!

*ゴルフボール⇒ゴルフボールくらいのボールを用意し、足の裏を乗せて転がす

*アキレス腱のばし⇒ひざを抱えるようにして、しゃがむポーズをします。
両足のかかとは床につけたまま。すねやアキレス腱を気持ちよく伸ばします。30秒キープ。
すねの筋肉やアキレス腱、足首の柔軟性を保ちます。かかとは床につけたまま上げないように、注意して行いましょう。

*立ちながら筋トレ
⇒1.両足を平行に、肩幅程度に開く
2.両足首を同時に(外側に)傾けて戻す、これを繰り返す
3.目安の回数は、20回を一日3セット
「ながら筋トレ」で足裏の重心移動も改善が期待されます。

 

靴選びで偏平足を改善

足趾(足の指)の動きがアーチを形成させるので、屈曲性の良い靴を選んでください。

*土踏まずのアーチを支えるインソールが入っているもの
注意)インソール自体に偏平足を直す効果は少なく、偏平足をサポートすることで歩行や走行時の疲労やストレスを軽減します。

*足の甲を固定できる靴
靴ひも・調節ベルトで自分の足に合った甲回りをサポートできるもの。甲回りの定義(母趾・小趾付け根の骨を結んだ線1周)

*室内履きも偏平足改善に合わせる
室内で過ごすことが多い方には、スリッパでなく外履き同様足の甲まわり、足裏アーチをしっかりとサポートできる室内履きを選びましょう。

 

*サイズ選びの重要性
大きすぎる・小さすぎるサイズは厳禁。(特にお子さんは、大きすぎるサイズには気を付けてください。)
踵(かかと)部分が靴の中で遊ばないことを十分チェックしてください。

 

気になる症状があれば、整形外科で相談

偏平足まとめ

意外に多い偏平足。「生まれつき」だとか、「運動不足だな」なんて軽く見過ごされがちですが、
偏平足は体を支えるバランスが崩れることで、足や腰に痛みが出るようになり、腰痛や肩こりなど全身の症状や日常生活にまで影響を及ぼします。
偏平足の多くは、日常生活の行動の蓄積で発症することがわかりました。予防も大切ですし、「靴選び」で足の負担を軽減する、「足の裏の筋肉と靭帯を鍛える運動」を根気強く続けることで、症状を改善することができます。